クリニック運営における「経営戦略」とは何か?

2018

 

人口減少などの社会全体の変化や、インターネットやスマートフォンの普及などのテクノロジーの進化により、医療経営のあり方についても大きな変革が求められています。このような変化の大きい環境においては、医療施設の運営者はより戦略的な発想を持ち医療経営を行う必要があると言えるでしょう。

当記事においては、医療経営を考えるうえで基礎となる戦略立案のフレームワークと、定めた戦略を実行する際の注意点を紹介します。

経営戦略とは?


経営とは資源を活用することだとも言われています。一般的に、ビジネスの世界では資源とは人・物・金・情報の4つを意味しており、それらの資源の活用方法を決めることが経営を行うことと極めて近い活動だと考えられるでしょう。

戦略とはその経営資源を効率的に使い、最大限のリターンを得るための思考だと言えます。綿密に練られた戦略をともなう医療経営を行うことで、患者さん、院長、医療スタッフ、地域の人々など利害関係者すべての満足度を高めるクリニック運営の手助けになるでしょう。

 

医療の経営戦略の基本的な考え方

ビジネスの世界では3Cという言葉があります。Customer(顧客)、Company(自社)、Competitor(競合)の頭文字Cを並べた言葉です。ビジネスの経営を考える時には、これらの3つの観点を考慮して様々な意思決定を行う必要があります。これは医療経営を推進するためにも活用できる発想だと言えるでしょう。ここでは、医療経営における3Cをご紹介します。

相手を知る(患者さんを知る)


3Cの中でも最も重要と言えるCustomer(顧客)についてです。医療現場において主には患者さんが該当すると言えるでしょう。

来院してもらいたい患者さんはどんな人でしょうか?性別、年齢、職業、ライフスタイルはどのような方を想定していますか?ご自身の診療の相手を正しく知ることで、何が求められているかをわかり適切な対応ができるようになるでしょう。

自分を知る


自身が経験豊富な治療内容や不得手な仕事、理想とする患者さんとの関わり方、患者さんを迎えたいと思う院内の雰囲気などは、各医院で千差万別でそれぞれ個性があります。
自院の特徴を正しく把握することが重要です。患者さんが近隣の他の医院ではなく自院を選ぶ理由は何かを問うことで、自院ならではの独自性を知る手助けになるでしょう。

競合を知る(近隣のクリニックを知る)


「医療は患者さんに対するもので、他のクリニックは関係ない・・」とお考えの方も中にはいると思います。

しかしながら、事実として患者さんは近所のクリニックを比較検討して1つの医院を選択していることが多いです。その検討の選択肢に入り、最終的の1つに選ばれるためには、自院が他のクリニックと何が異なるかをわかりやすく情報発信をする必要があります。

まずは、インターネットを使い「最寄駅 × 診察科目」で検索してみて、自院の近所の同じ診察科目を標榜しているクリニックを把握しましょう。その後に、各医院のホームページの内容と口コミサイトの口コミ情報を確認することをオススメします。治療内容や方針、患者さんの口コミを見ることで、どういった特徴をもつクリニックが近隣にあるかを知ることができるでしょう。

医療経営の戦略においては「絞ること」が重要


バリアフリー設計やキッズルームがあるクリニックは多くの患者さんから見て魅力的な医療施設に見えます。無料で利用できる広々とした駐車場や豪華な待合室がある医院を嫌う人は多くないでしょう。

しかし、設備や内装を整えるには高額な資金が必要になるため、現実的には優先度を決めて投資判断をする事になります。

自身のクリニックはどのような患者さんが来院されることが多いでしょうか?会社員の方が仕事帰りに寄るクリニックであれば、待合室にはリラックスできる家具を揃えたり、スマートフォンで診察予約ができるよう診察予約システムに投資したりする判断が正しい選択かもしれません。

多くのクリニックでは投資できる資金には上限があります。より効率よく経営資源を使うためにも、患者さんに対して重要となることを整理し、優先度を決めてやらない事を決める勇気が必要です。

医療経営の戦略を絵に描いた餅にしないためには


戦略を考えて終わりだと何も変わりません。戦略を定めた後には、それを実現するためにはどういった人材が必要かを考え、医療スタッフにどのようなトレーニングの機会を与えるべきかを考えましょう。

また、現在の仕事のやり方では新たな戦略を実行するのが難しいのであれば、仕事を効率化させる医療システムの利用を検討してみるのも良い試みです。例えば、診察予約システムを導入することで医療スタッフの仕事の生産性を高めて、より戦略的な仕事に集中できる環境をつくるという選択も考えられるでしょう。

まとめ


毎日の医療経営を行う際には3Cを意識して物事を判断したいです。

難しく考える必要はありません。まずは診療所の待合室から戦略を見直すのも良い試みでしょう。自院の診療所の待合室について、患者さんの要望、自院の特徴、近隣クリニックの特徴のトータルを考慮した最適な空間になっているかを考えることで、より良い医療経営の実施の第一歩になるかもしれません。

 

prodoctor 診察予約

Leave a Reply