クリニックの業績管理として使える3つのKPI

診療所の運営者や院長先生であれば、診療による売り上げを増やし、スケジュール管理プロセスを効率化し、患者さんの信頼を得ることに強く関心はあるでしょう。
大半の診療所では、医療経営の実績を測定するための何かしら管理指標を導入していると思います。医療業界においては、売上やコストのような一般のビジネスで用いられる管理指標のみならず、医業専門の管理指標があると言われています。

経営の管理方法は、標榜する診察科目や医院の特徴により様々ですが、大半の診療所で適用される共通指標が存在します。今回ご紹介する3つは、本来であれば重視されるべきですが、多くの診療所で無視されがちな指標です。

 

クリニック経営におけるKPIとは

KPIとはKey Performance Indicatorの略称で、重要業績評価指標と和訳されます。達成すべき目標に至る過程を管理する指標が選択され、目標達成に向けて正しく活動が進められているかを評価する役割として利用されます。例えば、製薬会社のMRであれば、最終目的は営業売上で、医師との面会数がKPIになるかもしれません。

 

見落としがちな3つのKPI

1. 治療中断率


治療をしていたが、通院が途絶えてしまう患者さんが一定数いるかと思います。転勤や引っ越し、その他の事情により通うクリニックを変更される人は一定数いますが、痛みがひいたので通院をやめてしまったり、予約キャンセルが続いて気まずくなり連絡を途絶えてしまうケースもあると聞きます。

こういったケースでは100%患者さんの責任に見えますが、医療機関側でも改善の余地がありそうです。現在どのような治療をしており、まだ治療が必要な内容は何かをきちんと説明することで、治療に対する共通認識を得ることができるでしょう。

治療中断率を下げるためには、患者さんの治療のモチベーションをコントロールする対話力が必要になります。診察した患者さんの中で、院内での診療が完了した患者さんは全体のどれくらいを占めるでしょうか?この割合が、疾患が完治した患者数や、診療売上に大きく影響を与えるでしょう。

2. 残業時間のトレンド


残業時間は、医療機関において大きな出費になります。割増賃金による金銭的な部分のみならず、患者さんに対する治療内容にも影響を与えてしまう可能性があります。もし看護師や衛生士が過度な時間外労働により疲弊しているのであれば、手術や処置のパフォーマンスに悪影響を与えてしまうかもしれません。

注意深くモニタリングすることで残業時間を減らすことができます。各スタッフの残業時間や増加傾向を数値で把握することで、各人の作業負荷を軽減させたりスケジュールをうまく調整すべきことに、早めに気づくことができるでしょう。

法律上では、以下の割増賃金が規定されています。医療収益の面を考慮しても、生産性を高める働き方を意識したいです。

  • 時間外又は深夜(午後10時から午前5時まで)に労働させた場合は、通常の賃金の 2割5分以上の割増賃金を支払わなければならない
  • 1ヶ月60時間を超える時間外労働については、通常の賃金の5割以上(※中小企業は 当分の間、適用猶予。)の割増賃金を支払わなければならない
  • 使用者は、休日に労働させた場合は、通常の賃金の3割5分以上の割増賃金を支払わなければならない。
    引用:公益社団法人 日本看護協会

3. キャンセル率と無断キャンセル率


予約キャンセルによる被害は甚大で、損失を防ぐためにも予約管理方法の見直しや診察予約システムの導入を検討する余地はありそうです。

特に、事前連絡なしの無断キャンセルは、限られた診察時間に穴が空いてしまい、医療経営に大きな影響を与えてしまいます。無断キャンセル率は、全予約数 ÷ 無断キャンセル数の計算式によりを計算することができます。

診察予約システムによっては、無断キャンセルの数を集計する機能を備えているサービスもあります。また、事前確認メールを自動配信する機能を使うことで、無断キャンセルを未然に防ぐこともできそうです。

無断キャンセルが発生しやすい曜日や時間帯を把握することが重要です。当時間帯に予約が入った時には、キャンセル時には事前連絡をすることを注意深くお伝えすることで、患者さんのキャンセルに対する意識を高めることができるかもしれません。

まとめ


日々の診療所経営で目標に未達成の場合は、まずは目標に対する中間指標をみて活動の見直しを行うことが、医療経営において鉄則とも言えます。今回ご紹介した3つのKPIは患者さんの治療をスムーズにするものであり、なおかつ診察売上の増加に寄与する指標になるでしょう。

 

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