なぜ患者はクリニックに対するネガティブな口コミをネットに投稿するのか?

アメリカの調査で、ビジネスシーンにおいては69%の人がネットの口コミ情報を見ており72%の人がオンラインの口コミを信頼していると回答結果があります。患者さんが医療機関を選択する際も口コミが重視されるのは例外ではないでしょう。患者さんが診療を受ける前に自院の口コミを見ていることは容易に想像できます。

このような事実を考慮すると、ネットの口コミを無視したりその内容を隠したりすることは困難であると同時に、悩みの種にもなると言えるでしょう。自院を称賛する素敵なコメントが病院・診療所口コミサイトに掲載されていれば素晴らしいことですが、ネガティブな口コミコメントが掲載されてしまうリスクもあります。これは多くの医療機関が恐れることです。

誰かが自院についてネガティブなコメントを残したとしても、それで医療経営の一巻の終わりという事ではありません。ネガティブなコメントが掲載されたとしても、適切に対応することでマイナスの影響を減らすことができ、自院の評判を維持することもできます。

当記事では、患者さんがネット上にネガティブな口コミを投稿する原因を探り、その対応方法についてもご紹介します。

 

なぜ人はネガティブな口コミを投稿するのか?

ネガティブな口コミがネットに投稿されると不公平に感じることがあるでしょう。患者さんに対して熱心かつ親切に治療を行い、客観的に見て良い診療体験を提供したとしても、患者さんの虫の居所が悪ければその努力が無駄になってしまうことがあります。

こういった不公平なネガティブなコメントに対して感情的に回答してしまうと、コメント投稿者との話の折り合いをつけることが難しくなってしまいます。また、ネガティブなコメントに対して怒りをこめた反論文章をネット上に投稿してしまうと、第三者から見て自院の印象が悪くとらえられてしまい、状況を収めることができなくなることもあります。

ネット上での口コミ情報に怒りを覚えた時は、まずは深呼吸をして、なぜ患者さんがこのようなネガティブなコメントを投稿したのかを考えてみましょう。

アメリカの調査では23%のサービス利用者は、サービス提供者に対する復讐のためにネガティブな口コミを投稿したという結果があります。これは、ネガティブな口コミに対応する時の重要なポイントです。多くの患者さんは診察を受けた医師にリベンジをしたいのではないです。患者さんは、医師を個人攻撃したいわけではないという事です。

また別の調査では、口コミ投稿者の70%の人は投稿した口コミ内容の返答をもらいたいと回答しています。これは、サービス利用者は嫌な経験をしたからオンラインで口コミを投稿し、その投稿内容に対する回答や説明をもらいたいと思っていることを意味します。

また、興味深いことに90%のサービス利用者は、他の人がより良い判断をする手助けをしたいと思い口コミを投稿しているとの回答結果があります。口コミ投稿者は他の人に、サービスの品質を伝えたり、警告したりする意図を持っているという事です。これは、サービス内容を改善し利用者の満足度を高めることで、口コミ投稿者はその口コミ内容を修正し、むしろサービス提供者の助けになるものに変わる可能性があるということを示唆しています。

 

ネガティブコメントとネットいじめの違い

ネガティブなコメントにどう対峙するかを紹介する前に、1つ明確にしておきたい事があります。それは、誰かが嫌な診察経験を感じてネガティブなコメントを投稿するのと、自院を攻撃するのは異なる現象であるということです。

当記事で紹介する内容は、診察時に嫌な診察経験を感じて他の患者さんに警告したいと考える人や、投稿した口コミに対して医院からの弁明をもらいたいと思っている人への対応方法です。

もし口コミ投稿者が攻撃的で嫌がらせ目的である場合は、当記事で紹介する内容はあまり功を奏しないかもしれません。なぜなら、そういった口コミ投稿者は話の誤解を解いたり、弁明を求めていたりするわけではないからです。

 

ネガティブな口コミ投稿への4つの対応方法

1. プロフェッショナルに、寛大に回答する


まず、口コミ投稿に応じる時は感情的にならないことです。嫌味でネガティブなコメント返しは自院に対するマイナス被害を大きくするでしょう。たとえ事実無根のコメントであっても寛大に対応するべきです。

良い回答はいくつかの特徴があります。第一に、患者さんに感じさせてしまった経験に対する謝罪の気持ちを持っていることです。自身は相手をそこまで怒りをかきたてるような発言をしていなくても、患者さんにとっては大きなショックを与えてしまうことがあります。こういった認識の違いによる誤解を解くために、謝罪は相手の感情をなだめることには良い方法になります。

第二に、医院側から反論のコメントを投稿する際は、ネガティブなコメントをかき消すような自院の診察に対するポジティブな内容を添えるべきです。例えば、もし口コミ投稿者がドクターの患者さんに対する接し方に不満を抱えていた場合は、文頭に以下のようなコメントを添えて回答してみるとよいでしょう。

●●クリニックは最高の診察体験をすべての来院患者さんに提供する方針であります。しかし残念なことにあなたの来院時にはこの方針に沿った対応ができなかったようです。

こういった文章は、口コミ投稿に書かれた内容が通常では起こりづらい事象であることを推測させることができます。そして、自院のポリシーを伝えることでより良い治療体験の提供を目指している考えを伝えることもできます。

最後に、口コミ投稿者に対して、コメントを投稿する時間を割いてフィードバックをしてくれた事に対する感謝の気持ちを伝えましょう。

2. オフラインでの会話に移動する


口コミ投稿者とコンタクトがとれた場合は、嫌な体験をさせたことを謝罪し、フィードバックを歓迎していることを示しましょう。
しかしながら、フィードバックの会話は電話などのオフライン環境で行うことをお勧めします。多くの人の目に触れる口コミ投稿欄などでフィードバックのやりとりをすると、物事はもっと悪い方向に進む可能性があります。オンラインでのコミュニケーションでは、事象の詳細や問題点についてネット上に公開されることなく、口コミ投稿者と認識あわせをすることができます。

3. 不満がネット上に拡散される前に先回りをして問題解決を図る


前述した通り口コミ投稿者の70%がコメントに対する返答を求めています。これはコメント投稿者と話し合いの場を設けることで、ネガティブなコメントがネット上に拡散されることを事前に防ぐことができるとを示しています。

では、不満を抱えている患者さんがネット上にその不満を拡散する前に医院側で対応できることは何でしょうか?

それは満足度調査を行うことです。患者さんに対して満足度調査をすることは、どの患者さんが診療に不満を覚えているかを把握するだけではなく、診療体験を改善するための貴重なフィードバックを得られる機会にもなります。

4. 好意的な口コミを多く取得してネガティブコメントを目立たなくさせる


最終的には、患者さんのネガティブなコメントをゼロにするということはできません。どんな良い体験をしても満足しない人は一定数存在するでしょう。しかしながら、好意的な口コミを集めることでネガティブなコメントを目立たなくすることはできます。

患者さんに好意的な口コミを書いてもらうためにできる事として、以下の3点が挙げられます:

  • 口コミに対して回答をする。多くの人は自分の発現に対するリアクションやフィードバックをもらうことを好みます。ネガティブな口コミだけではなく好意的な口コミに対してもコメントをすることで、「好意的な口コミを投稿しよう」と考える人の口コミ投稿を促すことができるでしょう。
  • 病院・診療所ポータルサイトや、自院のSNSサイトに口コミ投稿が可能であることを知らせる。
  • 簡単に口コミ投稿ができるようにする。利用しているSNSや掲載している病院・診療所ポータルサイトを患者さんに対してわかりやすく伝えることが大事です。「患者さんが診療後に帰宅して自身のパソコンを立ち上げ、レビューサイトを探して口コミを投稿する・・」という一連の作業の手間が多ければ、良い診療体験をしても口コミ投稿をしようと思う気持ちは冷めてしまうでしょう。

まとめ


ネット上でネガティブなレビューを投稿されることは、決して楽しいことではありません。しかし、口コミはクリニックのマーケティング活動において非常に重要なことで、対策をおろそかにすることはできません。患者さんが何をきっかけに口コミを書くのかを知ることで、ネット上での口コミ情報を自院でコントロールする助けになるでしょう。

 

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